サイレントシンガー

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説明

著者6年ぶり、世界が待ち望んだ長篇小説400枚。

内気な人々が集まって暮らすその土地は、“アカシアの野辺”と名付けられていた。野辺の人々は沈黙を愛し、十本の指を駆使した指言葉でつつましく会話した。リリカもまた、言葉を話す前に指言葉を覚えた。たった一つの舌よりも、二つの目と十本の指の方がずっと多くのことを語れるのだ。
やがてリリカは歌うことを覚える。彼女の歌は、どこまでも素直で、これみよがしでなく、いつ始まったかもわからないくらいにもかかわらず、なぜか、鼓膜に深く染み込む生気をたたえていた。この不思議な歌声が、リリカの人生を動かし始める。歌声の力が、さまざまな人と引き合わせ、野辺の外へ連れ出し、そして恋にも巡り合わせる。果たして、リリカの歌はどこへと向かっていくのか?
名手の卓越した筆は、沈黙と歌声を互いに抱き留め合わせる。叙情あふるる静かな傑作。

n-bunaさん(ヨルシカ)絶賛!
<おもちゃから流れる歌声、アシカショーのアシカの歌声、シンガーの為の仮歌、そして夕方に流れる家路。何者でもない、何処にもクレジットされることのない彼女の歌声は、決して聞く人を選ばない。それは誰もが何者かに成ろうとする今の社会において、本当は必要だった優しさなのかもしれない。>
 
 

発行 / 文藝春秋

著者 / 小川 洋子 (著)

発行日 / 2025/6/20

追加情報

重さ 0.3 kg

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